現代版奥の細道 (3)

夏の東北ツーリング記録その3。

……

この朝も雨は止んでいませんでした。
私はどちらかというと晴れ男の気があって、ここまで雨に降られた旅はほとんど記憶にありません。
下北半島の東側を縦に貫く国道338号線で、半島の先端を目指します。

下北半島といえばマグロの大間が有名ですが、今回はまず尻屋崎へ向かいます。
人気のない森の中を走り続け、岬が近付くと、突如三菱マテリアル青森工場の巨大なプラントが現れました。
そのギャップに少し驚きました。

尻屋崎、半島の北東部に突き出た岬です。
確かに「最〇端」でありませんが、いくらか観光地化されている大間と比べて、果て感がより強く漂うのはこちらです。
ここには寒立馬という馬が放牧されているはずなのですが、岬周辺には姿がありませんでした。
いないなぁ…と思いながら立ち去ろうとすると、

いました。
ここは馬優先。パシャパシャ写真を撮りながら、彼らが道の外へ去るのを待ちました。

続いて下北半島最大の名所とでも言うべき、恐山へ。
早速散策…の前に、境内に温泉があるのを見つけました。
お参り前に身体を清めましょう。熱々の良湯です。

ここの風景は浮世離れしていました。
古くから霊場として畏れられていたのも、この異世界じみた風景が理由に違いないと、
改めて理解しました。

次は前々から訪れたいと思っていた薬研温泉へ向かいました。
無料の公衆浴場「かっぱの湯」は、あいにく女性用の時間帯になってしまい、近くの「夫婦かっぱの湯」に入りました。
刺激の強い恐山の湯と違い、無色透明のさっぱりした温めの湯で長湯できましたが、次はきちんと時間を調べて来たいと思いました。

意外と時間がなくなってしまい、脇野沢から出るフェリー最終便に間に合うためには、一旦むつ市中心に戻り、南岸を回るしかないと分かりました。
大間崎に寄って西岸を走りたかったのですが、断念せざるを得ませんでした。

下北は広いです。なかなか全域踏破できません。
「かっぱの湯」もありますし、またいつか訪れることにしましょう。
陸奥、陸の奥とは良く言ったものですが、その更に深いこの場所には再訪したくなる魅力があります。

脇野沢から1時間で、対岸の津軽半島・蟹田に到着しました。
津軽半島最古の湯「平舘不老不死温泉」に投宿。
当日予約にも関わらず、海の幸満載の夕食もご用意頂いて満足でした。

カテゴリー: シビック, パーマリンク

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