一足遅く、夏を感じに - 台湾旅行記 -

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発車を待つ列車 左営駅は空港のような雰囲気

7時ぴったりに目が覚めて、歩いて台北駅へ。
台湾高速鐵道(略称高鐵、通称台湾新幹線)は在来線と同じフロアの地下ホームから発車する。
雰囲気はまるで日本の新幹線…というか実際新幹線そのもの。
これに乗ることだけは決めていたので楽しみにしていたのだけれども、日本のそれがそうであるように車窓はあまり面白くなかった。景色の変化の少ない山の方を走るし、トンネルも多い。
退屈のあまり寝起きを繰り返しているうちに2時間半は呆気なく過ぎた。高鐵の終点は左営駅。駅の中のセブンでおでんを買って食べる。
台湾のコンビニはセブンイレブンとファミリーマートばかりで、品揃えも日本的。おでんは正直美味しくなかったが。
高鐵左営駅に隣接する新左営駅から在来線に乗り、10分で高雄駅に着く。

港町、高雄 台東までは4時間のバスの旅

高雄は台北に次ぐ台湾第二の都市。地下鉄と渡し船を乗り継いで対岸の旗津半島に渡ると、往来する貨物船や造船場が見え、港町としての風情を強く感じることができる。
鉄道で東部に向かおうとしたが、先の台風8号で不通の区間があるという。そこで台東行きの長距離バスに乗った。
幸い道路はほぼ復旧していたものの、川辺には大小の岩石や木々、更には倒壊した家屋までが転がり、いくつもの寸断された橋が撤去を待っている様は生々しく痛々しく、台風の猛威をひしひしと感じた。
東部の道は海岸線ギリギリに沿って伸びていて、険しい地形であるぶん景色は抜群に良かった。
鉄道はトンネルが多いというから、図らずしてバスを選んで正解だったかもしれない。

旧台東駅から見る台東の街並み ラーメン屋のオーナーは博多で修業したそうで…

高雄からちょうど4時間、辺りが夕闇に包まれたころに台東に到着。
ガイドブックで探した宿はバスターミナルの隣にあって、しかも日本人と見るや日本語で話しかけてきたので迷わなかった。
台東は東部で一番大きな街で、住民の半数が原住民だといい、街の雰囲気や人々の顔立ちを見ると、また別の国に来たような感じも受ける。
「日本九州拉麺」という、名前から察せる通りとんこつラーメンが売りの店で夕食。もちろん博多のラーメンとは全くの別物なのだけれども、それはそれでいい。
宿のオーナーには「NHK映るよー」と言われた。チャンネルをパラパラと変えていると、今度はアニメ専門チャンネルで日本のアニメを日本語のまま放映していた。およそ異国とは思えなくなった。

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